【第1話】なぜ私は理学療法士を目指したのか
私は最初から理学療法士を目指していたわけではありません。
当時はガソリンスタンドで働いていました。
しかし、その頃から人生の流れが大きく変わる出来事が続きます。
機械に挟まれ、命の危険を感じた事故。
二度の骨折。
そして頭部を強く打つ事故。
当時は「なぜこんなことばかり起こるのだろう」と思っていました。
何か悪いものでもついているのではないかと思うぐらいでした
今振り返ると、それは人生の方向性を見直すための大きな転機だったと感じています。
頭部を強打した後も痛みがなかなか引かず、親戚の紹介で脳の専門病院を受診しました。
そこで初めて「理学療法士」という仕事を知りました。
その瞬間、幼少期の記憶がよみがえりました。
私は子どもの頃に骨折と手術を経験し、約2年間リハビリを受けています。
その経験があったからこそ、
「今度は自分が誰かを支える側になりたい。」
そう思い、理学療法士を目指すことを決意しました。
学校へ入学し、最も大変だったのは約2か月間の臨床実習です。
特に今でも忘れられない患者さんがいます。
脳の病気により、高次脳機能障害があり、自分の意思とは関係なく左手が動いてしまうことや、落ち着いて座っていることが難しい状態でした。
会話も止まらず、行動も制限できません。
指導者の先生からも、「まずは関わることを大切にしなさい」と言われるほど難しい症例でした。
他の先生は難しすぎる、、、と言われたぐらいです
私自身、介助にも慣れておらず、転倒の危険もある中で、何から始めればよいのか分からない毎日でした。
評価も思うように進まず、レポートに追われ、ようやく少しずつリハビリが始められるようになったことを今でも覚えています。
それでも私は、まず話を聞き、その方と向き合うことを大切にしました。
この経験は、理学療法士になってからの私の考え方にも大きな影響を与えます。
人は身体だけではありません。
回復には、その人自身の気持ちや意欲、そして目には見えないさまざまな要素が関わっていることを、私は少しずつ実感し始めていました。
この気づきが、後に陰陽整体という考え方へつながる最初の一歩になったのです。
次回は、病院で働く中で私が感じた「医療の限界」についてお話しします
