【第3話】なぜ私は理学療法士から整体師という道を選んだのか
前回は、病院で学んだこと、そして組織の中で感じた限界についてお話ししました。
今回は、私がなぜ理学療法士から整体師という道を選んだのかをお伝えします。
結論から言うと、私は最初から理学療法士を辞めて整体師になったわけではありません。
しばらくの間は、理学療法士と整体師を両立していました。
病院で勤務する中で、その後デイサービスや介護サービスの現場へ行く機会がありました。
そこで感じたのは、病院と自宅では全く環境が違うということです。
病院では歩けていた方が、自宅へ帰ると段差や階段、生活環境の違いによって思うように生活できない。
介護保険を利用される方の多くは、運動機能だけではなく、認知機能の低下や生活環境など、様々な課題を抱えていました。
そして、ご本人だけではなく、ご家族の協力も大きく関わっていました。
この経験を通して、私は一つの疑問を持つようになりました。
「リハビリが必要になってからではなく、その前にできることがあるのではないか。」
それが整体を学び始めた理由でした。
当時は、アメリカで学ばれた先生から筋膜リリースを約2年半学びました。
それだけではありません。
運動療法や徒手療法など、理学療法士として学んできた知識も合わせながら、身体を多角的に見ることを続けていました。
そして、整体では病院より長い時間、一人の方と向き合うことができます。
身体だけではなく、生活や考え方まで含めて話を聞ける。
その時間に、大きな価値を感じていました。
もちろん、この頃から心理学やエネルギーという視点にも興味を持ち始めていました。
しかし、この時点では、今の「陰陽整体」という考え方にたどり着くとは思っていませんでした。
私が考えていたのは、
「リハビリが必要になりにくい身体をつくること。」
そこが目標でした。
その後も、理学療法士と整体師を両立しながら経験を積み、介護老人保健施設や重症心身障害児の放課後等デイサービスでも勤務しました。
そして整体一本で進むことを決めます。
しかし、その先にも新たな壁が待っていました。
身体を整えても説明できない症例。
筋肉や関節だけでは説明できない変化。
その経験が、さらに私の考え方を大きく変えていくことになります。
次回は、整体師になって初めてぶつかった「身体だけでは説明できなかった壁」についてお話しします。
