【第5話】身体だけでは説明できなかった症例との出会い
前回は、整体師として初めてぶつかった壁についてお話ししました。
今回は、その中でも私の考え方が大きく変わるきっかけとなった症例をご紹介します。
50代の女性の方です。
腰痛と首・肩こりで来院されました。
その方は、
「コルセットがないと生活するのが怖い。」
と話されていました。
初回の施術後、腰痛は大きく改善し、コルセットなしでも歩けるようになりました。
ご本人もとても驚かれていました。
しかし、私は逆に違和感を覚えました。
世の中では「一回で治るゴッドハンド」と言われることがあります。
でも私は、その時に「良かった」と思うよりも、
「何か違う。」
そう感じたのです。
腰は改善しても、首や肩にはまだ何か引っかかるものがありました。
確かに骨盤と背骨、首は連動しています。
筋膜もつながっています。
しかし、それだけでは説明できない何かがあるように感じました。
前回お話ししたように、私は身体には感情や記憶が影響することがあると考え始めていました。
この方との出会いで、その考えはさらに強くなりました。
施術中、私は一つ気になっていたことを尋ねました。
「お話を聞いていると、『私のせいです。』という言葉がよく出てきます。
でも、客観的に聞いていると、本当にあなたのせいだとは思えないんです。
何か思い当たることはありませんか。」
最初は思い当たらない様子でした。
しかし、三回目の施術の時でした。
幼少期の話になり、
「離婚した時、母から『あんたのせい』と言われた。」
そう話してくださいました。
私は静かに尋ねました。
「それは、本当にあなたのせいだったのでしょうか。」
しばらく考えた後、その方はこう言われました。
「違う…。
私のせいじゃない。」
私はこれまでの施術で、ご本人が話された内容を簡単にメモしていました。
それを一緒に見返しながら、
「この出来事も、本当に全部あなたのせいでしょうか。」
と確認していきました。
すると、その方は笑いながら涙を流し、
「全然違う。
むしろ腹が立ってきた。」
そう話されました。
その後、首や肩の症状も少しずつ軽減していきました。
もちろん、すべての首こりや腰痛が、このような背景で起こるわけではありません。
骨や関節、筋肉、神経の問題もあります。
だからこそ、病院での検査や診断はとても大切です。
しかし私は、このような症例を何度も経験する中で、
身体だけでは説明できないことがある。
そう確信するようになりました。
この経験が、さらに私を次の学びへと導いていきます。
次回は、身体だけでは説明できない現象を追い続ける中で、私が「エネルギー」や「霊的影響」という視点にたどり着いた理由についてお話しします。
