過去の状態ではなく、「今の自分」を見ているか?
以前はできていた。
昨日までは大丈夫だった。
これまでずっとこうだった。
人の状態を見るとき、過去の情報は大切です。
しかし、過去の情報がそのまま「今」を表しているとは限りません。
理学療法士として急性期の病院で働いていた頃、そのことを強く感じた経験があります。
歩けていた患者様の負荷を、あえて下げた
ある患者様は、入院後のリハビリで日に日に歩けるようになっていました。
歩行距離も少しずつ伸び、退院へ向けて順調に進んでいました。
しかし途中で病態が変化しました。
血液データ、バイタル、意識状態などを確認すると、それまでと同じように運動負荷をかけていい状態ではありませんでした。
そこで主治医と相談し、一時的に歩行の負荷を下げました。
ベッド周囲での動作を中心にしながら、身体機能をできるだけ維持する。
状態が回復すれば、再び歩行練習を進める。
そう判断しました。
この患者様には歩く能力がありました。
しかし、
「歩ける」という情報と、「今歩かせていい」という判断は同じではありません。
「この人はこういう人」という情報だけでは分からない
この経験は、現在の陰陽整体にもつながっています。
身体を見るときも、
以前はこうだった。
前回はここに問題があった。
という情報だけで判断することはできません。
それは身体以外についても同じです。
この人はいつも我慢する。
この人は人の影響を受けやすい。
以前はエネルギーが乱れていた。
前回は霊的な影響があった。
過去にそうだったからといって、今回も同じだとは限りません。
だから、その都度、
今はどうなっているのか
を確認します。
最初から原因を決めない
陰陽整体では、身体だけではなく、必要に応じて身体周囲のエネルギー状態や霊的な影響も確認します。
しかし、
身体の不調があるから霊的な問題。
人間関係で悩んでいるからエネルギーの問題。
以前霊的な影響があったから今回も同じ。
そのようには決めません。
身体の問題なのか。
思考や感情なのか。
現在の人間関係や生活なのか。
エネルギーの状態なのか。
霊的な影響があるのか。
そのときの状態を確認してから、必要なところを整えていきます。
整えた後も「今」を確認する
そして、霊的な影響やエネルギーの干渉を整え、身体周囲のエネルギー状態を整えることで、本来の自分の状態へ戻していきます。
ただ、本来の状態へ戻ったら終わりではありません。
整った状態で、今の現実を確認します。
今の仕事をどうしたいのか。
この人間関係を続けたいのか。
何を続けたいのか。
何をやめたいのか。
自分は本当はどうしたいのか。
ここでも、
「今までこうしてきたから」
だけで決める必要はありません。
整った今の自分で、もう一度確認します。
選択した後も、状態は変わる
そこで決めたことを日常生活で実践します。
そして次回来られたときに、もう一度確認します。
実際にやってみてどうだったのか。
身体はどうなったのか。
エネルギーの状態はどうなのか。
自分の気持ちは変わっていないのか。
一度決めたから、その選択をずっと続けなければならないわけではありません。
実際にやってみたことで、初めて分かることもあります。
必要であれば、そこで選び直します。
「前回」ではなく、目の前の状態から始める
急性期の患者様を見ていたとき、
昨日まで歩けていたから、今日も同じだけ歩いてもらう。
とは考えませんでした。
昨日と今日では、状態が違うことがあるからです。
現在の陰陽整体でも、この考え方は変わっていません。
前回どうだったのか。
これまで何が起きていたのか。
それらは確認します。
しかし、最後に見るのは、
今、この人がどうなっているのか。
その状態に必要なところを整える。
本来の自分へ戻ったところで、今の現実を見る。
そして本人自身が、今どうしたいのかを選択する。
実際に生活の中でやってみて、次回また確認する。
過去の状態や以前の答えに自分を合わせ続けるのではなく、その時点の自分を確認しながら選んでいく。
理学療法士として身体を見ていた頃から、現在の陰陽整体まで、私が大切にしていることの一つです。


