専門家が考える「正しさ」を、相手に当てはめていないか?
専門家が考える「正しさ」を、相手に当てはめていないか?
理学療法士として働いていた頃、退院する患者様のご家族が行っている介助を見たことがあります。
その方は立つことが難しく、車椅子や車への移動にも介助が必要でした。
実際にご家族の介助を見ると、患者様を抱えるようにして移していました。
専門職として私が学び、普段行っていた方法とはかなり違います。
最初は、
「この方法で大丈夫なのだろうか」
と思いました。
しかし、よく見ていると、ご家族に迷いはありませんでした。
長年その方法で介助していたため動きに無駄が少なく、本人とのタイミングも合っていました。
そこで初めて、
専門職の方法と違うというだけで、この家族の方法を変える必要があるのだろうか
と考えました。
正しい知識を持つことと、相手の答えを決めることは違う
もちろん、何でも本人や家族のやり方を尊重すればいいという話ではありません。
危険性が高ければ伝える必要があります。
本人に負担がかかっている。
家族が身体を痛めている。
現在の状態では続けることが難しい。
そうした問題があれば、専門職として別の方法を提案する必要があります。
しかし問題がないのであれば、
「私はこう習ったから」
という理由だけで、相手の方法を変える必要はありません。
この経験は、現在の陰陽整体で人と関わるときにもつながっています。
私は身体やエネルギーの状態を確認し、必要であれば霊的・エネルギー的な干渉についても見ていきます。
しかし、何かを見つけたからといって、
「あなたはこうするべきです」
と、その人の生き方まで決めるわけではありません。
状態を整え、本来の自分へ戻ってきたところで、もう一度その人自身の現実を確認します。
今の仕事を続けたいのか。
人との関わり方を変えたいのか。
これまで続けてきたことを、本当に今も続けたいのか。
何を選ぶのかは本人です。
支えることと、相手の選択を引き受けることは違う
専門職として見えることがあります。
経験があるからこそ、
「こちらの方がいいのではないか」
と思うこともあります。
その考えを伝えること自体が悪いわけではありません。
ただし、こちらに見えていることを伝えることと、相手の答えを決めることは違います。
家族の介助方法をすぐに専門職の方法へ変えなかったように、まず、その人が今までどのように生き、何を選んできたのかを見る。
そのうえで必要なことを伝える。
そして最後は本人へ選択を戻す。
選んだことを日常で実践し、次に会ったときには、その結果や新しく出てきた違和感をもう一度確認する。
私は現在の陰陽整体でも、この距離を大切にしています。
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身体について学び、いろいろ試してきても、なぜか自分自身の不調には対処しきれない。
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